先週の日曜日は獣医師会の北九州･筑豊地区合同講習会に行ってきました。

今回の講習は「犬猫における消化管異物の診断と治療」

内視鏡とエコーがとても大好きな春日の高橋先生が講師です

先生のご経験では、食道内につまる異物で最も多いのは犬用おやつ製品（ジャーキー）と骨とのことでした。

飲み込んでから三日とか一週間とか食道に異物がつっかえたままだと、食道が傷んで孔が開いてしまうこともあります。

食道内異物の合併症は１００頭のうち１２頭に発生すると言われています。
中には命を落としてしまうような合併症もあるので、飼い主の皆様は、ワンちゃん達があわてておやつ丸のみしないように気をつけてください！

万が一飲み込んでつっかえてる場合はなるべく早くかかりつけの獣医師にみてもらってください

というわけで、最近私が経験した異物をご紹介します

綿棒を１箱の半分飲み込んじゃった！というワンちゃんが知り合いの先生のご紹介で内視鏡ご希望で来院されたのですが、エコー検査してみるとどうも異物は胃の中だけではないような…..

↑　青い印がついてるのが十二指腸の中にある綿棒です。

これはもう、内視鏡では取れませんので開腹手術になります。

※ここから先は手術の画像です。血が苦手な方は、画像をクリックしないで下さい。
画像が大きくなります。

中央にパンパンにふくれた胃が。よく見ると表面がゴツゴツしてます。
実は、この中にごっそり綿棒が詰まっているのです。

開けたらこんな感じ。

これは取れた綿棒のほんの一部。

次に十二指腸に流れていった綿棒を摘出します。

実はこの子は異物を飲み込んでから一週間近く経っていたので、術後の回復が心配だったのですが、特に何事もなく無事退院出来ました。
良かった…..

ふるふる