パル日記
会陰ヘルニア膀胱脱出後の経過(2年後の膀胱(^。^)y-.。o○
以前ブログに書かせていたことがありますが、会陰ヘルニアで膀胱が飛び出して、ひどい炎症、壊死を起こし、さらに後躯麻痺も併発したミニチュアダックスの患者さんです。
この時の膀胱がたいへんひどい状態だったのでとても心配していたのですが、たまたま今回、2年後に膀胱結石を発症した際に膀胱を肉眼で確認できる機会に巡り合いました。
これが会陰ヘルニア時の膀胱。
赤黒く、何かの血の塊のように見えるのが炎症、一部壊死した膀胱です(>_<)痛そう!
左隣のうすピンクの臓器は結腸です。普段は膀胱も結腸と同じような色合いをしているので、ダメージの大きさがよく伝わると思います。この時はもし今後、膀胱が腐りきってだめになったら人口尿道手術をしようとまで考えてました…..
二年後の膀胱です(真ん中の三角に切開しているの)
膀胱結石の炎症でやや赤みを帯びてはいますが、しっかり生きて機能しています!!
臓器の回復力ってすごいなあ(・。・;
前にも書いたことがあるかもしれませんが、会陰ヘルニアは内科で治る病気ではありません。
膀胱が脱出して尿道閉塞や今回みたいに膀胱壊死をおこすと命にかかわります。
以前セカンドオピニオンで膀胱脱出型の会陰ヘルニアを診て(飛び出してすでに4日以上経過していた)状態がすごく落ち込んでるからその日のうちに緊急手術しよう!と急いで尿道カテーテル入れて、点滴して、と頑張って準備したのですが、来院2時間後に、手術前に亡くなってしまったコーギーちゃんに遭遇したことがあります(ToT)
(もちろん高齢で麻酔のリスクが高くて、排便や排尿の状態の良い子なら飼い主さんと話し合ったうえで経過観察することもあります。あくまでも、手術可能な体力があって、ヘルニアが原因で今後命にかかわる可能性が高い方にはできるだけ根治手術をおすすめしています)
ちなみに現時点での手術させて頂いた最高齢は16歳半の、心臓病持ちの男の子です。
1年前からヘルニア脱出があり、かかりつけで手術できないと言われたが、みるにみかねた飼い主様が連れてこられた次第です。
彼は会陰ヘルニア手術(同時に精巣腫瘍も摘出)と三尖弁と僧房弁閉鎖不全の治療を始めてから、快適に排尿排便できてものすごく元気になったそうで、これからの彼のシニアライフを快適にするお手伝いができたことに誇りを感じています(^。^)y-.。o○
フルフル
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