パル日記

2013.11.17

こんな角膜炎も・・・

こんにちは。獣医師の前田です。

寒さと乾燥が気になる季節になってきましたね。冬場になると毎年手がカサカサになってしまうので、さっそく
ハンドクリームが大活躍しています。

乾燥の時期だけというわけではないのですが、目がしょぼしょぼするとか、目やにが良く出るようになったと
最近よく聞きます。
そこで、今回は最近みた目の症状で角膜炎の話をしたいと思います。

DSC07752.JPG

写真はシェパードのアイカちゃんです。
最近、目やにと充血があることで来院されました。
目の角膜の真ん中に白い点々がみられます。目に傷があるときに確認する目の染色ではかすかに
染色された部分はありましたが、この点々が角膜炎の症状です。

これは、点状表層性角膜炎といって、免疫が介在していると考えられる炎症性角膜疾患です。
なので、角膜の傷のある時と同じ治療ではなかなか改善できません。

この角膜炎は犬種によって症状が異なります。
ミニチュア・ダックスやシェットランド・シープ・ドッグ(シェルティ)に多いといわれますが、他の犬種でも
この子のように発症することがあります。

特にダックスでの発症の場合は、シェパードやシェルティの症状とは違って、点状の白斑と充血に加えて
角膜の広範囲に血管が伸びて透明感を失い、痛みも伴うといわれています。

眼がショボショボするなとか、目やにがでるなと感じた時は、目に傷がついた以外でも起こる症状なので、
早めに動物病院で診てもらってくださいね。