パル日記
ちっちゃい大手術
ウサギや鳥、ハムスターやモルモットさんたちは、日頃よく診察している方なのですが、その子達以外の
エキゾチックアニマルは専門外なので、あまり診る機会が少ないです。
が、しかし、先日どうしてもこの子は手術してあげないといけないなぁという症例が…..
患者さんはフクロモモンガのさくらちゃん。
原因は分からないのですが、どこかでひっかけたか、自分で咬んだかしたらしく、右腕の皮膚が裂けて
筋肉が見えている状態でいらっしゃいました。
治療して治りかけてもまた傷が開いてしまうので、もう外科的処置をしてあげたほうがいいですよと
お話し、飼い主様も数日間悩まれたようですが、麻酔下で傷を縫合することになりました。
といっても、相手は手のひらの大きさぐらいしかないちっちゃいちっちゃいフクロモモンガちゃんです。
縫合する場所もよう見えんし…..というわけで、手術用顕微鏡の登場です!
さくらちゃんがどこにいるかお分かりでしょうか?
私と看護師さん、みんなの白い手袋にかこまれた中にいます(ここからは見えませんが)
手術部位を拡大すると、こんな感じ。
真ん中ぐらいに見えてる、細いキラキラしている透明なのが、さくらちゃんの傷を縫う縫合糸です。
髪の毛よりちょっと細いぐらいの糸なので、肉眼ではたいへんみにくいのですが、手術用顕微鏡があると
糸、針、さくらちゃんが実物の20倍ぐらいに拡大されて見えるのでとっても助かります
手術終了!
後は麻酔が醒めるのを待って、お家に帰っていただきます。
…..実はこの後も、せっかく縫った術創をかじったりとかして大変だったのですが、この間、ようやく治療終了
することができました。
実は、フクロモモンガのケガの原因のほとんどが、寂しくて自分をかじってしまってなるといわれています。
もともと、この子達は仲間や家族と大勢でにぎやかに暮らすのが好きな生物なので、一匹で飼育するの
には向いていないのです。
さくらちゃんも手術後、もう一匹、ももんがの旦那様をかってもらって一緒に暮らすようになってからは
落ち着いて傷をかじることもなくなったので、たぶん寂しかったのでしょう…..
どうぞ、お幸せに ふるふる
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