パル日記
てんかん(>_
短頭種好きにはたまらないヽ(^o^)丿この寝顔♡
私の患者さんのフレンチブル君です。
な~んて、とても平和そうな書き出しですが、この画像を撮る20分前まではてんかん発作に遭遇してて泣きそうでした(ToT)/~~~
この子はもともとてんかん持ちさんなのですが、急な嘔吐下痢で入院して、急性膵炎、重度の食道・胃腸炎と診断した子です。入院治療中に、けっこう重いてんかん発作が出ました。
短頭種はのどが狭く弱い犬種ですので、発作のせいでゼイゼイしたり、体が熱くなって呼吸が苦しくなってしまうことがよくあります。
今回はたまたま入院中の発作遭遇でしたので、即座に抗てんかん薬、鎮静剤、気道の炎症を鎮める注射をうって大量のアイスノンで体温を下げ、呼吸を楽にする処置を行えました。黄色とか水色のタオルにくるんであるのがアイスノンです。
発作5分後ぐらいから落ち着いて、画像のような可愛い顔でスヤスヤ寝てくれました。
この子の入院した原因、急性膵炎ですが、最近は血液診断キットやエコーでの検査でかなりよく見つかるようになりました。あと私も最近知ったのですが、CTは膵臓の描出がとても得意なので、重症か軽い膵炎か判断するときにCTを撮ってもらってます。
人間で、膵炎の経験がおありの方はご存知かと思われますが、膵炎は重症では命の危険がある疾患です。
今回、膵炎の経過がとても早く激烈でしたので、膵臓壊死起こしたんじゃないかと本気で疑って無麻酔CT撮ってもらいました(・へ・)
結果、膵臓壊死がみられなかったので一安心です!
そしてそれを裏付けるかのように、あんなに心配した割には、この画像を撮った翌日ぐらいからめきめき元気になり、退院の日はケージを噛みだして飼い主さんに『早くお迎えに来てやってください…..』と催促の電話をかけなきゃいけないほどになって退院していきました。
今回、ついでと言ってはなんですが、てんかんの原因に水頭症など脳の疾患が関係することがあるので脳もCTでみてもらいました。水頭症は無いようで良かったです
ちなみに本気で脳の疾患を診断するときは、CTよりもMRIの方が断然おススメです!
CTはあくまでも水頭症や脳腫瘍の8~9割のタイプ、あとは耳や歯周病からの発作が診断できる、ぐらいの認識だと思ってください。
ただ重症さんでMRI検査に連れて行くのがどうしても難しい状況の方や、発作がひどくて鎮静剤を使ってる子、今回みたいにほかの疾患でCTを取る場合についでに診てもらう、というのは個人的にはおおいにアリだと思います。
実際自分が担当している子で、今まで入院中に脳CT撮ってもらった子はほぼCTで診断がつきました。
意外と脳腫瘍って多いんです(>_<)
この子の疾患は『当院でできること』の一般症例でもご紹介させていただいてます。こちらもぜひご覧ください。
⇒てんかん
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