パル日記
2016.06.03
横隔膜ヘルニアのお話
よく外出をする猫ちゃんが外出から帰って具合が悪くなると、原因として異物をたべた中毒や落下や交通事故などがよく考えられます。
先日、外出から帰ってご飯を食べた後、きつそうにじっとして動かないという猫ちゃんが来院されました。お腹で呼吸をするような努力呼吸と肺の異常音があり、レントゲン検査を行うと横隔膜が破れて腹腔内臓器が胸腔内に移動している横隔膜ヘルニアでした。
夜間緊急手術を行い、診てみると、横隔膜が広範囲に裂け、萎縮をしているようで横隔膜の残存域は裂孔を塞げない程で、臓器も癒着しており、実際には受傷からかなり時間経過が経っているようでした。
今回はメッシュを使用することで裂孔を塞いで縫合し、大網で補助することで術後の経過もよく、元気に回復してくれて良かったです。
食欲がいつものようにしっかりあって、動きが良いと中々受傷していることには気づきにくいものです。身体が限界に達した時に初めて症状に出るのが動物の特徴でもあります。
自由に外出することはのびのび出来る世界を持つことではありますが、同時に危険に遭遇する機会が多い事と、その場面を飼い主様が把握し辛い面があります。
可能な限り、そのようなリスクが減ることができればと思います。 前田
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