パル日記

2017.07.14

帝王切開ヽ(^o^)丿

今回はひさびさの帝王切開の患者さんです(^○^)

チワワ、フレンチブルドック、ブルドックなど、人間が可愛い顔や体型を追及して品種改良してきた犬種の子は、その可愛い大きい頭蓋骨のせいで大変難産になりやすいのです。
これらの犬種の子たちは、もしわが子に子犬を産ませてみたい!となった場合は人間並みの妊娠期のこまめな検診と計画的帝王切開手術の計画を立てていくことが赤ちゃんと母体の命を守るいちばんの近道になります。

今回の子もフレンチブルドックです。
すでに計画的帝王切開の予定を組んでいたのですが、手術予定日2日前の検診にいらした日の夕方、様子がおかしいとのことで連絡がありすぐ連れてきていただきました。
微弱陣痛、一次破水が起きた状態で、胎児の心拍も下がってきていましたので今からすぐ手術しましょう!という判断になりました。

画像は帝王切開前の様子です。麻酔投与前に術前検査や点滴以外にも、お腹の剃毛や消毒、新生児蘇生セットの用意などできる限りの手術準備を済ませてしまいます。

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今回はお母さん犬の鎮痛と精神安定も兼ねてフェンタニルという麻薬で鎮静、プロポフォール注射麻酔で気管挿管後、セボフルレンガス麻酔で赤ちゃんを取り出すまで維持麻酔してます。
プロポフォールもセボフルレンも短時間で体内で代謝されて消失される麻酔薬ですので、おなかの赤ちゃんへの影響を最小限にすることができます。
人間の帝王切開では腰椎麻酔による局所麻酔が一般的ですが、腰椎麻酔に使用するリドカインにアレルギーを持っている女性には今回のわんちゃんのような麻酔を使うそうです(・。・)

出産直後に子犬たちは息をし始めて、お母さん犬のお腹を縫い終わる頃には元気な鳴き声を上げてくれてました。むっちりこっちりの可愛い3きょうだいです。

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手術翌日もとくに問題なかったとのことで、2日後の検診時にはおっぱいをたくさん飲んで順調に体重の増えた赤ちゃんたちが顔を見せてくれました♡

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帝王切開成功の秘訣は、手術のタイミング、飼い主さんの観察力、手術・新生児蘇生スタッフとのチームワークにかかってます。今回はいち早く鎮痛の兆候を見つけて連絡してきてくださったことがいい結果に結びつきましたヽ(^o^)丿よかったです!

ふるふる