パル日記

2017.11.08

脾臓巨大腫瘍(゜o゜)

先々月にさせて頂いた脾臓腫瘍手術の紹介です。

私たち人間やわんちゃん、猫ちゃんのお腹の中には、肝臓の左下、胃にくっつくようにして脾臓という臓器があります。正常であれば脾臓はヒラメやブーメランによく形が似た薄く長い臓器です。
この脾臓は悪性腫瘍や血腫、結節がとてもよく発生する臓器なので、ひとたびそれらの病気になると恐ろしい程ボコボコになったり、巨大に腫れあがることがあります。
また破裂することもよくある腫瘍なので、脾臓に2センチ以上のしこりを見つけた場合慎重に治療計画を立てないといけません。
しかもここにできる腫瘍は大きくなるまで症状は出ないことが多く、また一旦症状が出た場合、輸血が必要なほど重篤な状態に陥っていることも少なくありません。調子をくずしたワンちゃんのお腹をエコー検査していてコレに遭遇するとゾッとする腫瘍のひとつでもあります。

今回の患者さんは14歳4か月のビーグルちゃん。
元気食欲はぼちぼちだが、おしっこが出にくいとのことでいらっしゃいました。
もともとぽっちゃり体型ではあったのですがどうも以前にくらべて、とくにお腹周りがBIGになってるな…..と思いつつエコー検査してみると、とんでもないものが見えます(>_<)

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これはほっとくわけにはいかん!と2日後に手術させて頂きました。脾臓以外の他の臓器にもなにか問題ないか精査するためにCT撮りましたので、上のエコー画像と下のCT画像をみくらべてみてください。

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緑に十字で線引いているとこが脾臓腫瘍です。最大直径が15.9㎝もあります(>_<)

※ここから先は手術画像になります。血が苦手な方は見られない方がいいかもです。

手術前に毛刈りをしているところです。外から見てもおなかパンパンになってます(>_<)

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おなか開けて脾臓を摘出しているとこです。
順調に摘出しこの後、ここ数年気になっていた皮膚のいぼ8個も摘出して無事手術終了しました。

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14歳4か月という高齢のわんちゃんとしては術後の経過もよく、順調に回復しれくれたので安心しました。本人もお腹が軽くなったせいかものすごく元気に若々しくなってます(゜o゜)
そしてとても嬉しいことに、今回の脾臓腫瘍は悪性のものではなく骨髄脂肪腫という良性腫瘍でした(^○^)脾臓にできる恐ろしい悪性腫瘍ばかり治療している自分としてはとても嬉しかったです。

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フルフル